アイスランド・グリーンランド
フェロー諸島 情報ブログ
火山の中へ Inside the Volcano

先日お天気の良い日を見計らってInside The Volcanoに行ってきました!
ミーティングポイントはレイキャヴィークから車で約30分のところにあるBláfjöllブラウフョットルというスキー場のスキー小屋です。(オフシーズン中のスキー小屋を利用しています。)
各ホテルからの送迎サービス付きですが、自分の車で直接スキー小屋まで行き参加することも可能です。ツアーはオールシーズンではなく毎年5月の半ば~10月の半ばくらいまで催行しています。

このInside the Volcanoというツアーは約4000年前に噴火したÞríhnúkagígur=スリーフヌーカギーグルという火山の火口から120メートル下のマグマ溜まりまで、ビルの窓清掃のゴンドラのようなエレベーターで下りるという大胆なツアーです。
世界の中でもこのように噴火の後にマグマ溜まりが空っぽになった状態で、中に入ることができるようになっている火山は珍しいそうです。
噴火でマグマが出切ってしまったか、またはマグマが地中深く後退したのかもしれないそうです。
レイキャヴィークのシンボル、ハトルグリムス教会が74.5メートルなのでそれよりもずっと高い場所から下降するということになります。
(図ではハトルグリムス教会が自由の女神よりも大きいことを何気にアピールw)

参加者の名前と人数を確認し、ガイドさんよりこれから片道45-50分かけて火山の近くのベースキャンプまで歩く事が伝えられます。トレイルはほぼ平坦なので初心者でもOK、最後に火山のところで少し上りがある程度です。
先頭にメインのガイドさん、そして列の最後に若いガイドさんが付いて歩いてくれました。
通常各ツアーにつき18名前後の参加が多いようで、この日参加した15時の回は計17名でした。

歩き出す前にBuffバフというフェイスカバーや帽子のように使える伸縮性のあるバンダナのようなものが配られます。火口に入る前にヘルメットを装着するのでその下に被ることが勧められますが、
ハイキング中も冷たい風から口元や耳を守るのにとても役立ちました!
このInside the Volcano柄のステキなバフが無料で貰えますが、アイスランドは夏季でも風が強く冷たいので、ご自分でニット帽は持参した方が良いです。

ちなみにトイレはミーティングポイントの山小屋にあり、45分歩いた先のベースキャンプにもありますが、この山小屋の方が普通の水洗トイレなので使いやすいです。

それではいよいよミーティングポイントのスキー小屋から出発です!
最近は雨の日が多かったので、この日は雨が降っていないだけでも本当にラッキーでした。
雨天の場合は上下、防水加工のある服装が必須です。

5月末でも所々まだ雪が残っていました。レイキャヴィークから車で30分のところですが、少し標高が高いので町の天候とは異なります。

周囲はこのような苔の生えた溶岩台地。45分間のハイキング中は是非景色を楽しんで頂きたいです。

途中、溶岩トンネルや大地の裂け目ギャウ(小さ目)があるので、ガイドさんが立ち止まり説明してくれます。
そしてこのギャウからは10分位でベースキャンプに到着するので、
ついでにこの時に17名の参加者を6名くらいずつに3グループ分け、火口に入る順番が決められました。火口に入るゴンドラには1回につき6-7名が乗ることができます。

ギャウには小さな橋が架かっているのですが、そこから火口近くのベースキャンプまではあと10分位です。目指すは3つ並んでいる山の一番右側の山です!

約45分のハイキングはほぼ平坦な道なのですが、最後の5分位のみ軽い上りがあります。

スリーフヌーカギーグル火山の火口クレーターに上っている人々も見えてきました。
人々が立っている辺りからゴンドラで火山の中に入ります。
正にInside the Volcanoです!
ベースキャンプに無事到着

遂にアイスランドの国旗が目印のベースキャンプに到着!

ベースキャンプの中。セルフでお水・コーヒー・紅茶・ココアを頂くことができます(無料)。
皆ハイキングでかなり汗だくになっていたので一休み。

その後スタッフの方がハーネスとヘッドライト付きのヘルメットの装着の仕方を説明してくれます。
ハーネスはズボンを履くような要領で簡単に履け、腰のベルトで大きさを調整するだけです。
最後にスタッフの方から、火口の中では写真を撮るばかりではなく、落ち着ける場所を探して静かにただそこに居ることを感じてみて欲しいというアドバイスを頂きました。(これ重要!)

マグマ溜まりの中はライトアップされているので、ヘルメットのヘッドライトはほぼ必要ありませんが、写真を撮る側が被写体にライトを当てると綺麗に撮影できるということです。

ロッカーなどはありませんがバックパックなど荷物は置いておくことが勧められられます。
カメラの機材がある人はバックパックを持って行きましたが、その他の人々は貴重品とスマホのみを持って行って、ほぼ手ぶらでゴンドラに乗りました。
いよいよ火口からマグマ溜まりの中へ

先陣第1グループとして出発!ベースキャンプから火口の上まで少々急な斜面を上って行きます。
距離は短いのでご心配なく。

スタッフの方曰く、もし高所恐怖症の人がいたら、このポイントが一番怖がるそうですが、
下を見ずに真っ直ぐゴンドラに進めば大丈夫ということです。
落ちることはないですが、念のためハーネスにロープが付けられます。

ゴンドラに乗っている時間は7分間、その間に様々な色や形の玄武岩が出現し息を呑むばかりです。

このようにしてゴンドラは火口からマグマ溜まりの中に入って行きます。火口の幅はそれほど大きくはなく、途中ゴンドラがかろうじて通れるくらいの狭い箇所もあります。

火口から120m下に到着すると、ガイドさんがマグマ溜まりの構造や硫黄などの物質による岩の色の違いなどを説明してくれます。
そしてとにかく足元に気を付けるように言われます。
マグマ溜まりの中は常に4℃で、風が無いので特に寒くはなく快適です。

その後自由に歩き回ったりして約30分間滞在します。マグマ溜まりの中は薄暗くライトアップされ、歩いて良い場所はロープが張られ分かりやすくなっています。
しかし足元はこのようにかなり悪いので転ばないように注意が必要です。
是非普通のスニーカーではなくアウトドアシューズを履いて来てくださいね!


マグマ溜まりはさらにこの横穴から下の方に約100メートル続いた後に閉まっているそうです。

一通り撮影が終わったら、スタッフの方が仰っていたように、ただそこに居ることを静かに感じることを本当にお勧めいたします。
火山の中に入ることなんて恐らく一生のうちで最初で最後、正に一生に一度の体験です。

名残惜しさを感じつつ再び7分間ゴンドラに乗り地上へ戻ります。

地上に出ると清々しく素晴らしい景色が広がっていました。
遠くにはレイキャヴィークの町も見えます。

ベースキャンプに戻った後はヘルメットとハーネスを返却し、席に着くとアイスランドのソウルフード、ラム肉のスープが頂けます。(無料、ベジタリアンスープも有り)
体が温まりほっと息をつき、無事火山に入ることができた達成感を味わいます。

ベースキャンプではTシャツやマグカップなど多少お土産が売られています。
もちろんこのTシャツは買いましたよw

ベースキャンプのトイレは離れになっています。

第1グループで火口に入ったので、その後第2と第3グループが火口から戻って来て皆がスープを食べ終わるまで、あっという間でしたが約1時間弱、休憩しながら待ちました。
その後また皆で40分かけて最初のミーティングポイントの山小屋に歩いて帰りました。
帰りはラムスープでお腹がいっぱいになっているので、元気に歩くことができますよ^_^

Inside the Volcano いかがでしたでしょうか、アイスランドで火山の中に入ってみませんか?
一生に一度の特別な体験になることは間違いないです!
https://insidethevolcano.com/