Greenland History & Culture

世界最大の島グリーンランドの歴史と文化をご紹介

History


グリーンランドの歴史は、約4~5000年前にカナダからの移民が入ってきたところから始まります。ほぼ同時期に北欧のヴァイキングや赤毛のエイリークたちもグリーンランドへ入植しました。ある時期から北欧からの移民はグリーンランドから姿を消してしまいましたが、現在も南グリーンランドやヌークの近くには遺跡が残っており、ヴァイキング時代の興味深い文化に触れられる人気スポットとなっています。

その後、グリーンランドにはヨーロッパの捕鯨船や、北欧から宣教師のハンス・エゲデもやってきました。この時のハンス・エゲデの移住をきっかけに、グリーンランドではキリスト教が広まり、現在も多くの人がキリスト教(ルター派)を信仰しています。

18世紀~20世紀半ばまでデンマークの植民地として扱われる時期もありましたが、現在はデンマークの自治領として外交と安全保障以外の内政の大部分を独立して行っています。

Greenlanders


大自然が自在に魅力を見せてくれるこの国は、世界でも有数の、人情にあふれ、手厚く来客をもてなす習慣のある土地です。この国では「知らない人」というのは、まだあったことのなかった「友人」なのです。


グリーンランドには、権力者や為攻者が歴史上存在したことはありません。歴史すら書かれたことがありません。 お城や宮殿も建てられたことがありません。この国で「英雄」として語り継がれているのは、大自然と共生する「狩猟の達人」です。

Northern Lights


オーロラの魅惑的な現象は、太陽からの電子が地球の磁気圏に作用して、極地のはるか上空で起こるものです。 特にグリーンランド南部は、1年中毎日オーロラが出現する「オーロラ・オーバル」が通っているので、白夜以外の季節には、かなり高い確率でオーロラを見ることが出来ます。 一番よく見えるのは、晩秋から早春にかけての晴れた夜空です。


グリーンランドではオーロラのことを「アーサーンネッ(球技をする人)」と呼びます。この国の神話では、オーロラは天に昇った人々の魂がアザラシの頭の骨でサッカーをする時に現れる、とされています。

Dog Sledding


北極圏の北、そしてグリーンランドの東海岸では、今でも移動手段として犬ぞりが使われています。ディスコ島では冬の間「犬ぞりツアー」も行われています。そりを引くのは純血のグリーンランド犬です。

これらの地域は冬季に海が凍る地域とも重なるため、実は犬ぞりでの猟は、陸よりも海氷の上を行くことの方が多いです。



※そり犬は、ペットではないので、決して近づいてはいけません。

Iceberg


万里の長城やエジプトのピラミッドは、当然人類の壮大な作品として有名です。しかしグリーンランドの自然がもたらす不思議、氷山の前には色あせて見えるのではないでしょうか。ここには人の手による何ものよりも荘厳な印象があります。内陸氷床から海に放たれる雄大な氷山は、数万年以上前にグリーンランドに降った雪が圧縮されて氷になったものです。


ボートに乗って近づくと、頭のはるか上にそびえるその大きさに圧倒されます。そして、これらの巨大な氷塊の上に太陽が輝けば、その美しさは息をのむほどです。ディープ・ブルー、白、エメラルド、朝焼けや夕日を取り込んだパープルやピンクまで、数え切れない色彩の濃淡が限りない透明の奥底に澄んでいるのがわかるでしょう。自然のかもしだした芸術が複雑な大彫刻として眼前に繰り広げられます。


氷山の中には溶けるまでに4,000kmも流れていくものもあり、アイルランドや遠くではバミューダまで流れてきた氷山を見かけた例もあります。氷山のうち海面より上で眼に見えているのは10分の1だけです。

グリーンランド関連ブログ