アイスランド・グリーンランド
フェロー諸島 情報ブログ
ボッルダーグル Bolludagur 2023
アイスランドでスイーツを沢山食べる日

今年もシュークリームのようなスイーツ、ボッルル(Bollur)を沢山食べるボッルダーグル(Bolludagur = Cream Bun Day)がいよいよ2月20日(月)にやって参りました!
ボッルダーグルはキリスト教の復活祭イースターの前の四旬節と関係があり、アイスランドでは毎年復活祭の7週間前の月曜がボッルダーグルとなります。
19世紀にデンマークやノルウェーなどからアイスランドに伝わったのですが、
昔は復活祭までの四旬節の断食の前に最後のお祝いとして沢山食べておく習慣があり、それがアイスランドでは月曜日にボッルダーグル、翌日火曜は塩漬けのラム肉や豆のスープをお腹いっぱい食べるスプレンギダーグルSprengidagur、そして灰の水曜日オスクダーグルÖskudagurには子供たちが仮装し町中のお店を回って歌を歌いお菓子をいっぱい貰うハロウィンのような行事になっています。

アイスランドでは普段ベーカリーなどでもシュークリームは全く売っていないので、このシュークリームのようなボッルルがお店に並ぶとどうしてもテンションが上がってしまいます!
ボッルルがベーカリーで買えるのは主にボッルダーグルの数日前と当日の数日間のみです。

そしてボッルダーグルには職場などでもボッルルが振舞われるので、ベーカリーには何十個、何百個?単位で注文が入り1年の中で最も忙しい日となります。

19世紀にデンマークやノルウェーから伝わり、20世紀になるとアイスランドではなぜかボッルダーグルの朝にはボッラ!ボッラ!ボッラ!(Bolla! Bolla! Bolla!)と子供達が写真のハタキのようなワンドを持って両親を起こし、ワンドで大人を叩けた数だけボッルルを貰えるというよく分からない^_^;風習となりました。
しかし今ではその風習はほぼすたれ、ボッルルを食べる事のみ残ったのですが、
ワンドはまだ多少売られていたり、幼稚園で子供たちが工作で作ったりしています。

ボッルルの他にスウェーデンのセムラを売っているベーカリーもあります。カルダモン風味のパン生地の中にはアーモンドペーストとその上に生クリームが乗っていて、アイスランドのボッルルとはまた違った味わいです。

このベーカリーはボッルダーグルの5日前にまずは定番のチョコとキャラメルの2種類のみ売り始めていました。そして翌日からは18種類ものボッルルを売り始めると言っていました!
ボッルルの中身は同じでもイーストを使ったパン生地のボッルルと、日本のシュークリームと同じような軽いシュー生地、そして乳製品や卵を使わないヴィーガンのボッルルなどもあるので、計18種類にもなるようです。

こんなに可愛らしいボッルルも売っていました♡

ベーカリーのボッルルは凝っているものもあり1個650-700円くらい、スーパーで売っているものは400-500 円位とお手頃ですがどちらも新鮮な生クリームを使っていて美味しいです!
定番のボッルルはシュー生地かパン生地の中に生クリームとルバーブやイチゴのジャムが入っていて、上にチョコレートやキャラメルのソースがかかっています。
自宅でボッルル派のために

そしてベーカリーに行かなくとも自宅で好きなものを入れボッルルを楽しむこともできます。
スーパーではシュー生地やパン生地のみが沢山売られていて、ベーカリーで買うようりもずっとリーズナブルに作れます :)

普段あまり1リットルの生クリームは見かけないのですが、ボッルダーグル辺りは大容量な生クリームも売っています。
アイスランドの生クリームは新鮮で本当に美味しいんです!
なのでボッルルも沢山食べられてしまうのだと思います。

シュー生地の上にかけるチョコレートやキャラメルソースもこの通り。
このソース、かなり甘いです。

自宅で好きな物を入れ楽しむ場合は、牛乳を入れて作るプディングの素でカスタードクリームのようなものを作り、ホイップした生クリームと両方をシュー生地に入れたり、イチゴやブルーベリー、バナナなど好きなフルーツを入れることもできます。
ちょっとしたボッルルパーティですね!

生地から全て手作りでボッルルを作る人もいるのでしょう。
スーパーにはQRコードでレシピもありました。

ボッルダーグル近くにアイスランドを訪れられる方には是非ベーカリーやスーパーに行って日本のシュークリームとは一味違うボッルルを召し上がって頂きたいです。
アイスランド航空の機内でもボッルダーグルにはボッルルが振舞われているそうですよ。