アイスランド・グリーンランド
フェロー諸島 情報ブログ
【議論】アイスランドの年越し花火
Halló(ハッロゥ)!
ボヘミアン・ラプソディーを観にいってから"Radio Ga Ga~♪"が頭から離れません、Yuiです!
みなさん前回の記事はご覧になりましたでしょうか?
今回はアイスランドの花火を巡る議論についてご紹介します!
ちょっと文章多めですが最後まで読んでいただけると嬉しいです^^
どーんと大きな音を立てて空いっぱいに広がる花火、綺麗ですよね。
ですが最近、様々な問題が指摘され、もしかしたらアイスランドの年越し花火が
見れなくなるかもしれないのです。

【問題1】空気汚染
花火には銅や亜鉛などの重金属が含まれており、喘息を引き起こす可能性があると言われています。
年越しの際には、空気中に含まれる「粒子状物質」のレベルが普段の125倍になり、
その後数日間も「安全」とされる値の3倍の量の粒子状物質が浮遊しているそうです。
確かに、あれほど盛大な花火の火薬が街中に降り注いでいると考えるとちょっと怖くなってきます。
「年に一回くらいならいいかな」とも思ったりしますが、影響が目に見えにくい分
気をつけなきゃいけないですよね。
【問題2】大きな音によるストレス
花火の音は言ってしまえば「爆発音」です。
人によっては戦争や紛争のトラウマを引き起こすと懸念されています。
アイスランドは戦争にあまり参加してこなかったため、
このようなトラウマを持っている人は比較的少ないと思います、
が、いないとも言えないわけで、
その人たちを苦しめてまで花火が見たいかと言われると言葉に詰まってしまいます。
それに、トラウマまでいかなくても、単純に大きな音が苦手な人っていますよね。
かくいう私も小さな頃は花火の音が怖く、両親が花火を見ている中
ひとり車で耳をふさいでいました。そういえば。
また、 花火の大きな音は、犬や猫などのペットや馬など動物たちも驚かせ、
不安にさせると言われています。
人間以外の生き物や自然との共生が当たり前のアイスランドらしい指摘ですね。
・・・ここまで言うと
「じゃあ残念だけど花火廃止したほうが良くない?」
となりそうですが、そうもいかないんですよ。
前回でも少し紹介しましたが、花火はレスキュー隊の大きな資金源です。
レスキュー隊はボランティアの人たちで構成されており、花火の売り上げは
非常時に必要な設備や物資の購入や彼らのトレーニング費用として使用されています。
花火を廃止して人々からの義援金だけでこれら全てが賄われるのが一番無害ですが、
現実的にそれが難しいこと、
この年越し花火がアイスランドの伝統として地元民に愛され、
さらに閑散期である冬の観光客獲得にも繋がっていること
を考えるとなかなか最適な答えが見つかりません。
みなさんどう思われますか?
さいごに
今日は少し真面目なテイストでお送りしましたが、
ここまで読んで下さりありがとうございます。
アイスランドには日本が見習うべき考えや取り入れるべき視点が沢山あるので、
これからも楽しい話だけでなく、ちょっと考えさせられるような話もしていきたいと思います。
ということで、また来週もよろしくお願いします! (`・ω・´)<bæbæ!