Faroe Islands' History & Culture
世界で最も憧れの島フェロー諸島の歴史と文化をご紹介
History
The First Settlers
サンドイ島には300年頃から人々が住んでいたとされていますが、最初の入植者が誰であったかは、未だ解明されていません。
アイルランドの学者ディクイルの記述には、8世紀頃からはアイルランドの修道士がフェロー諸島に住んでおり、その後北欧から来た人々によって追い出されたと残されています。
一方、アイルランドの修道士である聖ブレンダンが6世紀に「聖人たちの約束の地」を探して、スコットランドから船で数日の距離にある「羊の島と島の楽園」を訪れたとも言われています。
-Visit Faroe Islandsより
The Middle Ages
9世紀に入ると、ノルウェーから新天地を目指して、または初代国王ハーラル一世の圧政から逃れようとした人々が定住しました。その数十年後には、スコットランドやアイルランドからも移り住む人々が出てきました。
900年頃にはアルシング(議会)が設立され、現存する世界最古の議会となりました。
10世紀末には、フェロー諸島出身のシグムンドゥル・ブレスティソンがノルウェー王の命令を受け、フェロー諸島にキリスト教を伝えました。
1035年、フェロー諸島はノルウェーの属領となり、同年にフェロー諸島最後のヴァイキングの族長トロンドゥル・イ・ゴトゥも亡くなりました。
14世紀にはヨーロッパ全域を襲った黒死病(ペスト)がフェロー諸島にも蔓延し、人口の約3分の1(少なくとも3000人中1000人)が亡くなりました。
-Visit Faroe Islandsより
The Modern Times
1814年、ノルウェーがスウェーデン王に割譲され、フェロー諸島はデンマーク君主の統治下に置かれるようになりました。
地理的距離があったからか、その後数年間フェロー諸島は独自の法的な権限を保持できていましたが、結局アルシングは撤廃され、デンマークの司法機関に取って代わられました。しかし、デンマークで起きた民主化の動きによって、1852年にはアルシングが復活しました。
その後、フェロー諸島には大規模漁業が導入され、今も人々の生活を支えて続けています。
-Visit Faroe Islandsより
Faroese Foods
フェロー諸島の公用語はフェロー語ですが、公式の第二言語としてデンマーク語があるので、フェロー人は幼少期からデンマーク語も習います。また、英語も学校で教えられるので、ほとんどの人が英語も話すことができます。
フェロー語は古ノルド語に由来し、アイスランド語、ノルウェー語、デンマーク語、スウェーデン語と密接な関係にあります。上記の言語が分かる人には、フェロー語の中に聞き慣れた単語や文法構造があることに気づくはずです。
-Visit Faroe Islandsより
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Birds in Faroe Islands
フェロー諸島を構成する18の島々は、北大西洋を渡ってくる鳥たちの楽園となっており、これまでに約300種類が観察されています。
定期的には約100種類が観察されていますが、その他に約200種類も見つかっている通り、その時の風向きによって、フェロー諸島では様々な貴重な鳥たちと出会うことができます。
また、フェロー諸島には樹木が少ないため、渡り鳥たちが村の庭や農園に現れることも珍しくはありません。その点からも、フェロー諸島はまさにバードウォッチングに最適な場所なのです。
-Visit Faroe Islandsより
Faroese Foods
The Preserved Food Culture
発酵した羊肉や干し魚、羊の頭などフェロー諸島には、独自の食文化が根付いています。北大西洋に浮かぶ孤立した群島であるため、1000年以上前に最初の入植者がフェロー諸島に入ってきて以来、人々はウサギ、ヒツジ、クジラ、魚など周囲にあるものを狩り、貴重な資源として余すことなく活用してきました。
さらに、厳しい時代においては、できるだけ多くのものを長く貯蔵することが非常に重要であったため、フェロー諸島では保存食の技術が発展しました。このような古くから伝わる食材の保存方法は今日でも使われており、フェロー諸島の食文化をかたちづくっています。
-Visit Faroe Islandsより
"the New Nordic Food Frontier"
また、フェローでは食べる行為だけでなく、狩猟から殺生、保存、調理に至るまでの全ての段階を大事にしており、そのためにユニークな調理法や味が日々生み出されています。
イギリスの日刊紙『ガーディアン』では「北欧の新しい食のフロンティア」と評され、国際的な注目度も上がってきています。
-Visit Faroe Islandsより