イヌイット語で「氷山」を意味するイルリサット。
2004年にユネスコの世界自然遺産に登録されたアイスフィヨルドを町のどこからでも見ることができます
静かな町 氷山が浮かぶ海 氷の崩れる音
時が経つことを忘れる
イルリサットに滞在をするとそんな瞬間がたくさん訪れます
コペンハーゲンからカンゲルルスアークで乗り継ぎ、そこから約1時間のフライトで氷山の町イルリサットに到着します。
イルリサットはグリーンランドで3番目に大きな町です。町の歴史は、1741年にデンマーク人の大商人より貿易の拠点が設けられたことにより始まります。
現在の町の人口は約4,500人ですが、グリーンランド一の観光地となっているため、夏の観光シーズンには、町の人口の数倍もの観光客がイルリサットの町にやって来ます。
イルリサットはグリーンランド語で「氷塊または氷山」の意です。その名にふさわしく、イルリサットのアイスフィヨルドは北半球で最も活発に氷山を産み出す場所です。毎日35㎦の氷山が海に流れ出しており、なんとこれは東京都の水道使用量の約23日分に匹敵します。
こうした巨大な氷山を目の当たりにして、人生観が変わったと口にする旅行者も少なくありません。
イルリサットの町は半日程度で回ることができる小さな町ですが、是非素晴らしい景色を楽しみながら時間をかけてゆっくりと回りましょう。
観光のスタートは、町の中心に位置する魚市場から。
興味深い食材が販売されている市場内を覗いた後は、市場の近くにあるクヌート・ラスムッセン ミュージアムを訪問。町の歴史及びイルリサット出身の偉大な北極探検家クヌート・ラスムッセンについて知識を学びます。
その後は、町のシンボルとなるZion教会を訪問し(外観のみ)、教会前で遠くにかすかに見えるディスコ島や氷山をバックに写真タイム。
写真タイムで少し足を休めた後は、1741年に貿易の拠点となったイルリサットの港までウォーキング。運が良ければ、魚だけでなくアザラシやトナカイを仕留めて港に戻って来た地元の人々と出会えるかもしれません。
その後は、港から急な坂道を上ったところにある工房やスーパーに寄り道。意外な掘り出し物が見つかるかも。
ガイドブックからは得ることができない、現地の生活の様子を肌で感じられるオススメのコースです。
写真:@Staale Knutsen/Visit Greenland
魚市場は町の中心に位置し、日本でもおなじみの魚から、季節によってはトナカイやジャコウウシの肉まで販売されています。
地元の漁師さんが、その日に獲れた新鮮な魚を販売しているため、悪天候の日が続くと市場に全く魚がないということもあります。ですが、イルリサットの海でどんな魚が獲れるのかを知るために、滞在中一度は足を運ぶ価値がある場所でしょう。
市場内は狭いため、譲り合いマナーを守ることを忘れずに。
写真:david trood/Visit Greenland
※写真はヌークの魚市場です イルリサットの魚市場では写真撮影不可のため
Zion教会は海沿いの眺めのいい場所に建てられたイルリサットの町のシンボル的な存在となっているルーテル派の教会です。
1779年に建てられ、当時はグリーンランド国内における最大の人工建造物でした。教会の中はグリーンランドを表す色「赤、白、水色」で彩られていいます。
現在は日曜日の礼拝、結婚式、洗礼式、堅信式、葬式の際にのみオープンしているため、中に入るチャンスは限られています。これらの行事が教会で行われる際には、教会の前でグリーンランドの伝統衣装で着飾ったイルリサットの町の人々を教会の前で見ることができる貴重なチャンス。是非足を運んでみてください。
このミュージアムはデンマーク人及びグリーンランド人誰もが知っている有名な北極探検家クヌート・ラスムッセンが12歳まで家族と一緒に過ごした歴史的な建物です。
博物館内の展示は、イルリサットの町の歴史、クヌート・ラスムッセンと北極探検の歴史、センメミウ/イルリサット・アイスフィヨルドに関する3つの常設展示が中心となっています。
イルリサットの町の散策を始める前に博物館を訪問し、町に関する予備知識を得ておくことで、その後の散策が楽しくなることは間違いありません。
また博物館の入り口にあるお土産コーナーには、地元の人々の手作り品が多く販売されており、町中のお土産屋さんでは見かけない掘り出し物が見つかる可能性も。
イルリサットの港から出航し、大小様々な氷山が浮かぶディスコ湾を約2時間半クルーズします。
夏場は夕食後出発しサンセットクルーズが運航されています。往路と復路の日差しで氷山の色合いと表情が変わり、水平線に沈まぬ太陽の中進むクルーズは格別です。
途中クジラやアザラシに出会えるかもしれません。
エキ氷河まではイルリサットから高速ボートで往復6時間または大型ボートで12時間のクルーズです。途中氷山やグリーンランドの手つかずの景観を見ながら進みます。
クルーズでは5kmの幅を誇るエキ氷河の間近まで船で迫ります。エキ氷河が崩落する大迫力のシーンを見ることができるかもしれません。
エキ氷河の陸地に上陸し、ロッジで一泊するツアーもおすすめです。
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